無用の タウンページ

2008.3.14更新

           

1 タウンページの状況

 休日に家の修繕や、趣味の日曜大工をしたり、新企画の仕事を始めようとしたり、いろんな場面での資材調達で小売店や卸売業者などを電話帳から捜し出す機会が出てくる。今は、インターネットでの検索が威力を発揮するが、今もタウンページは配られている。
私は職業別電話帳(タウンページの前身)で重宝していたが、タウンペ−ジに代わってからは満足に探し出せた例がない。昔の職業別なら利用価値はあるけれど、今のタウンページは資源の無駄使い以外の何物でもない。

体験から一例を挙げると、トイレの改造をするための資材調達でタウンペ−ジを引きました。ところが何という単語にて引けば良いのか見当がつかない。トイレ、便器、衛生陶器、改築、増築、下水工事などをINDEXで引いても目的とするページが見つからない。上記の他に適当な単語がどれほどあるのか、私ども薄学のものには見当もつかない。

また、掛け軸の専門店のような店を探したくなり、しかたなくタウンページを開いてみたが、「掛け軸」なるものは見あたらず、それっきりでした。このようなことが何度も有った。

対象物の名前で引くべきか、それともその行為で引くべきか、それを扱っている店の種類で引くべきか等、分からないことだらけだ。思い浮かぶ単語がなくなればそこで終ってしまう。ときにはタウンペ−ジを投げつけたくなることがある。

 

2 職業別電話帳とタウンページの比較

 以前の職業別電話帳(日本電信電話公社)は、タウンページ(NTT)のように関連性の無い業種があいうえお順で並んでいるのではなく、関連する業種が共通項の鎖で繋がって並んでいる。
職業別電話帳を使った場合、誰でもおよその見当で大項目(運輸とか飲食)は分かるはずである。そして、その大項目の中の索引から適当な項目のペ−ジを開くことができる。それでも見つからない場合はその前後のペ−ジに、さらにはその前後の項目へと範囲を拡張して捜せば良い。関係する項目、関係するかも知れない項目が一ヶ所に集まっているので、自分の知識以上の項目をそこから捜し出すことができる。

時間に余裕があるときに職業別電話帳を開き、こんなお店屋さんが有るのか、こんな職業も有るのかと、見ているだけで結構楽しめたし、見識が広がり勉強にもなった。

 その点タウンぺ−ジは前後が全く違った分野になってしまう。関係するかも知れない項目がどれだけあるのか全く分からない。

 これを例えれば、百貨店に買物に行ったが、店内模様替えで全商品をあいうえお順に店内に並べてあり、何階のどこへ行けばよいのか見当がつかない(例えば、みかんを買おうとしているときに、あいうえお順なので「みかん」で並んでいるのか「柑橘類」で並んでいるのか、「みかんの品種名」で並んでいるのか分からない。品種名で並んでいれば、名前を忘れてしまえば絶望的である)のと同じである。あいうえお順の陳列が買い物に便利なら百貨店でもそうしている筈だが、現実は否である。

 

3、結論

 何度もコマーシャルを流しておられますが、タウンページは全く無用の長物である。「日本電信電話公社」?から「NTT」に変わったときに電話帳事業部?でも何か新しく大改革をしたかっただけ、としか考えられない。

 結果、以前の職業別電話帳のように、本編は関連する項目順に記載されるのが利用者としては一番使い勝手が良い。そして、タウンページ得意の強力なあいうえお順のインデックスを付ければ良いのである。

インターネットが広まってきた現在、ネットで検索すればタウンページより早く正確に目的を達成できる。インターネットでの検索でも、単語を思いつかなければそれまでである。
タウンページを昔の職業別電話帳に替えるならば、ネットでは探せない職業や店を見つけだすことが出来、電話帳も活きてくる。

このような感想を持っているのは、私だけではなく、周りの多くの人に聞いても「タウンページが役に立ったとか、目的が足した」という話は稀である。全く使えないゴミとしか言い様がない。
タウンページを開いている人を見かけることが無くなってしまった。

 1日も早く「職業別」が再版される事を願う。