清廉潔白な政治家が良いのか

H28.7.6更新

 怪しい献金や何気ない失言や女性問題で多くの政治家が失脚しているが、政治家本来の仕事での業績を全く考慮しなくても良いのだろうか。些細なこと(些細ではないと反論されるかもしれないが)で揚げ足ばかりをとっていては、仕事が出来る有能な政治家が姿を消し、清廉潔白ではあるが何もしない(出来ない)政治家ばかりになり、日本国を破滅へと導くだけになってしまう。私は「悪い行い0ポイントで善い行い1ポイント」の清廉潔白な政治家より、「悪い行い2ポイントでも善い行い5ポイント」と悪の面も持ちあわせ、善悪の配分の仕方が分かる政治家が指導者の資質としてはより良いと考える。

★東日本大震災以降も菅政権を非難する声が収まらない。しかし、菅さんを引き下ろして民主党の誰かに代わっても、政治の動きは同じく遅いものになってしまう。一番の要因は、参議院で民主党が過半数の議席が取れなかった捻じれ国会が原因である。野党は、与党(民主党)の素晴らしい法案であればあるほど、議会を通さないように策略する。そうしないと、民主党に政権が変わって世の中が良くなったと言われれば自民党は滅ぶ。だから、素晴らしい政策を民主党が作っても、ほとんど意味が無い(骨抜き)政策に潰してからしか成立しないように仕向けることになる。そして、やっぱり自民党でなければとの世論を作ろうとしている。参議院で民主党の議席が過半数割れになるようにしたのは国民なのだ。菅さん(与党)を批判する前に自分(国民)のしたことを棚に上げて、菅さん(民主党)はダメだと言う資格はないのでは。菅さんの手足を縛って、「速く走れないならお前は失格だ!」と言ってるのと同じである。

 

★政治家や政党を選ぶのは中々難しい。候補者の人柄や政見放送、そして公約やマニフェストが有っても、選挙が終わればそれを守らないのは政治家の常であるともいえる。
選挙(平成28年度の参議院選挙でも)の候補者で面白いこと試みた人達が居た。「支持政党なし」の党を創り、既存政党に不満を持った支持政党なしの票の受け皿を設けた。支持政党なし党の候補者が当選すれば、政策は無いが、政策の賛否が議会で問われる場合(議決権の行使)に、ネットでの国民の声をそのまま(多数派?)議会に反映させる役目を負うとのことだ。支持政党なし党の議員が一人ならば、議会では1票でしかないが、支持政党なし党の議員が100人居たならば、政策を国民が直接投票出来る仕組みが出来たことになる。議会運営の大きな改革になる。支持政党なしの議員がある程度の割合を占めるのも悪くはないかもしれない。