泥はねしない 歩き方

H22.10.15 更新

 雨に濡れないように傘を前に倒しながら歩いていると、前の人の足元しか目に入らなくなる時がある。そうした時、女性のストッキングに点々とシミのようになった「泥はね」が目につくことがしばしば有りったが、単に歩き方が悪いからだろうと決めつけ、あまり深くは考えずにいた。

 

「泥はね」なるものを少し整理

1.ストッキングを履いた女性の場合に多い(目立つ)。
2.脚の綺麗なキリっとした素敵な女性に多い。
3.スラックススタイルの人ではあまり見ない(目立たない?)。
4.男性ではあまり見ない(目立たない?)。
5.自分でも吹き降りの雨がかかることはあるが、「泥はね」が付着した経験は少ない。
6.実はスラックスにも「泥はね」が上がっていて目立たないだけかも知れない。

 予想される原因

1.靴の大きさ(例えば大きすぎる)が合っていないため?
2.靴の種類に関係があるのか?
3.歩くコース(水溜りも気にしない)が悪いのか?
4.歩くスピード(回転が早い)が関係するのか?
5.服装に関係するのか?
6.単純に本人の歩き方(先天的なもの)が悪いのか?

 

泥はねの詳細観察

 ある雨の日、前を歩いている脚の綺麗な女性の脚に「泥はね」が上がっていた。朝の通勤時だったのだが、電車の時間には少し余裕があったので、どうして泥はねが上がるのか確かめてみようと思った。そこで、その女性の後を脇目も振らず駅までの数分間、足元に意識を集中して一心不乱に観察した。周りの人が見たら変態か痴漢かと間違われそうだ。でも私本人は現象を観察することで一所懸命だった。

脚の動き、靴の動き、コース取り、水滴の動き...!


!大発見!

 私は当初、左脚に付着した「泥はね」は左足で上げるものと思い込んでいた。しかし、その思い込みに反して、左脚に付着した「泥はね」は反対の右足で上げていた。つまり、右足の靴底後方端から勢い良くハネ上げられた「汚水滴」が左前方の空中に飛び上がり、その落下地点の途中に左脚のふくらはぎが存在するため、きれいなストッキングにシミとなって残るのだ。

これでお分かり頂けたのでは。

 「泥はね」が付着し易い人とは、少し外股(足跡が逆ハの字)で、左右の足跡が一直線上に乗っている人。分かり易く言えばファッションモデルみたいな歩き方をする人ということになる。

 −−− 結論、「泥はね」付着を防止するには −−−

雨の路面で「泥はね」が付着し難い歩き方とは、少し不格好だが、出来るだけ左右の足跡が2本の直線になるように両足の間隔を少し空けて歩けば「汚水適」は跳ね上がっても空中を舞って地面に落下するだけで、反対側の脚に泥はねは付着し難くくなる。

一度試してみてください。

--- あとがき ---

「泥はね」の現象に気が付いたのは平成5年の5月だった。そのころNIFTYのフォーラムにこれと同じような内容をUPしたところ、女性陣より好評を得た。
NHKの「ためしてガッテン」(H21.6.3放送)でも、この方法で泥はねが解消出来るとの番組が放送されていた。


○泥はねで困ることと言えば、車による水溜りの泥はねがあります。雨の日の歩行者は車に対して更なる弱者となり、僅かな水溜りであっても警戒しなければ酷い目に合う。ドライバーの良識に頼らざるを得ないのが実情である。
道路交通法第71条1項に
1.ぬかるみ又は水たまりを通行するときは、泥よけ器を付け、又は徐行する等して、泥土、汚水等を飛散させて他人に迷惑を及ぼすことがないようにすること。
とあり、5万円以下の罰金とクリーニング代も請求できる。しかし、泥はねを浴びた時は傘で防御して、どれだけ服が汚れたかを確認するのが精一杯で、加害者の車のナンバーを覚える時間は無く、泣き寝入りにならざるを得ない。
これを読んだドライバーの皆様、雨の日に歩行者が居れば、少しセンターライン側(対向車に注意)を走って、出来るだけ減速もしくは徐行して通過しましょう。


○蛇足ですが、雨の日に汚れることと言えば降り始めの雨がある。
多くの人の行動を観察すると、降り始めの小雨ではあまり傘をさそうとはしないが、雨降りが終わるころの小雨では惰性なのか多くの人が傘をさしている。終わり頃の雨滴はきれいだが、降り始めの雨滴は大気中の埃や排気ガス等を含んでいてとても汚い。春は特に、中国の黄砂や花粉の飛散があり、車の屋根がフロントガラスを見ればその雨滴の汚れ具合も良く分かる。雨水を溜めて利用するタンクや、酸性雨の酸性度(pH)を測る時は、降り始めの汚れた雨水は除去することからも降り始めの雨滴が汚染されていることを証明している。年配の人は、雨が降り始めると「春雨じゃ、濡れてまいろう」とよく口ずさみましたが、あまりお勧めではない。(行友李風作の戯曲「月形半平太(武市半平太をモデルに)」の一節、「月様、雨が」、「春雨じゃ、濡れてまいろう」から)