萩谷 諏訪神社

H27.4開設より      R3.6.15更新 



今も残る日本の良き風景(今瀧地区) 

 萩谷は、高槻市の北部に位置し、人口は少ない小さな集落だが、東西約2.1kmと南北約4.7kmと面積は意外と広い。滝谷、今瀧、地獄谷峠と地名が示す通り急峻な場所が多いが、見方を変えれば多くの素晴らしい自然に恵まれていると言える。
 標高は、一番低地は摂津峡白滝の奥で130mくらいで、一番高地は高ケ尾山480.3mである。人家の在るところは標高200〜330mにおよそ50軒の家屋が散在している。
 交通手段は、高槻駅から富田駅経由で高槻市営バスがあり、終点「萩谷」までに「萩谷公民館前」、「中萩谷」、「下萩谷」、「萩谷総合公園」、「変電所前」、「阿武山口」と、萩谷地域には多くのバス停がある。


萩谷 諏訪神社(はぎた にすわじんじゃ)  高槻市萩谷774

 磐座(岩神さん)や大木の自然物を御神体と崇める、1160年以上の歴史を持つ小さな産土神の神社である。
 JR摂津富田駅(阪急富田駅)およびJR高槻駅(阪急高槻市駅)から、高槻市営バスで萩谷行で終点「萩谷」で降車して徒歩3分くらいのところに在り、車ではやまびこ公園の広場の隣でもある。

 社伝によれば、貞観元年(859)霜月12日に創建されたとある。社殿は應永9年(1402)に再建(棟札が現存)された。その後、旧本殿は寶暦5年(1755)に建て替えられ、流れ造りの柿葺きであった。また、令和3年12月には266年ぶりに新社殿が完成する予定である。
萩谷丹丘の地の境内は、それほど広くはない(200坪余り)所に、本殿、割拝殿、手水舎、社務所等の建物が配置され、周囲を杉、カヤ、カゴノキ等の大木が聳える。背後には、この地が信仰の対象となった御神体の大岩が鎮座する。
 諏訪神社本殿には、「武御名方命」(たけみなかたのみこと)が祭られ、両袖には胡坐(あぐら)をかいた珍しい形の随身が鎮座する。本殿の背後には岩神(いわがみ)とされる大岩群が横たわる。1774年の手水舎の水盤には「諏訪大明神」と記されている。武御名方命は大国主神の御子神で、大岩を持ち上げて建御雷神と力比べをしたことから、勝負の神、軍(いくさ)の神として知られ、例大祭には相撲(力比べ)を奉納することが今も行われている。また産土神(うぶすなかみ)として、五穀豊穣と村人の平穏、安寧を祈願する村の守護神として篤く祀られている。


府道から見る神社正面 30m近い樹高の杉と榧 旧割拝殿(1961年築)
大岩を背に 旧本殿(内部)と覆い屋 旧本殿(1755年築)正面 石灯籠に囲まれた旧幣殿

 


 
新社殿の建て替えの様子

 令和3年2月に更地となった 宮司・役員だけでの 地鎮祭 基礎の掘削工事始まる
ベースの生コンクリート打ち  木材の土台の下に、延べ石の敷設   10tクレーンを使って木材を境内に搬入
周囲に足場が組まれた   殆どの建て方は人力
狭いので小型クレーンは補助として
複雑な束が林立する小屋組み 

 


 社務所

大正5年(1916)に社殿が新築され、昭和47年(1972)に改修された。2018年の台風21号で神社(社務所)は大きな被害を受けたため、令和2年(2020)には屋根と玄関回りをリフォームし、外装も綺麗になった。

 外装が綺麗になった社務所 社務所(1916年築)の玄関側(改修前)  玄関回りと屋根をリフォーム(2020年)

以前は社務所の前に手水舎が在りました。摂津名所図会には「萩谷神祠 萩谷村にあり。春日明神と称す」とあるがそれより22年前の水盤には、安永3年11月吉祥日「諏訪大明神」と記されているで、春日明神と云うのには疑念が残る。

 社務所の内部 旧手水舎(水盤に諏訪大明神と 1774年) 水盤に彫られた文字

 

 小宮さん(摂社)

 小宮さん(摂社)は、「天照大神宮」(あまてらすおおみかみのみや)と、「石凝姥命神社」(いしこりどめのみことじんじゃ)の2社を祀る。天照大神宮はお伊勢さんで有名な日本を代表する神である。石凝姥命は、日本神話に出てくる、天照大神を天岩屋戸から引き出すための八咫の鏡を作ったのが石凝姥命だと云われる。鏡作りに関する女神様なので、金属加工や美容関係の人々から(技術向上を願って)崇敬を受けている。

 小宮さんの天照大神宮(手前)と石凝姥命神社(後方)  大岩を背にした天照大神宮 岩の上に鎮座する石凝姥命神社

 

 磐座

 諏訪神社は、自然の大岩を御神体と崇める、神社本来の形を今も留める小さな神社である。大岩の下からは湧き水が出て、農耕の源ともなっている。御神体の大岩はホルンフェルス(変成岩)で、太古の昔は一つの巨岩であったが、4個に割れて現在の配置になった。一番大きい横たわっている岩は屹立していたことになる。

旧本殿覆い屋に取り込まれた大岩
岩の半分が屋外で半分が屋内に
横たわる一番大きい岩 4つの大岩に囲まれるように鎮座する摂社

 

 祭事

 諏訪神社の祭事としては、新年祭(1月第二日曜日)、祈念祭(春大祭 3月第二日曜日)、夏大祭(7月第二日曜日)、一番重要な例大祭(12月第二土曜日)と、毎月12日に月次祭(つきなみさい)が行われている。12月の例大祭には、境内に土俵を作り、夜19:00から、大かがり火が照らす傍、参拝者が見守る中で相撲(現在は子供だけになった)が奉納される。

旧拝殿の十二月例大祭と土俵 十二月例大祭時の提灯屋形 提灯と篝火のなかで奉納相撲が行われる



境内だけではなく、宮山(茨木市車作百々瀬)と、竜仙の滝(落差13m)の左岸を含む宮山(高槻市萩谷馬止メ)もあり、その領地には三社(不動明王・妙見大菩薩、岩滝大明神、龍滝大明神)が鎮座する。
諏訪信仰に、龍神や龍神の滝が出てくるので、この竜仙の滝も信仰の対象となっていると思われる。昔は、この滝に打たれる修行場となっていて、着替えのための建物もあった。

龍滝大明神(左) 、不動明王・妙見大菩薩(中央)、岩滝大明神(右)  岩に刻まれた不動明王 竜仙の滝(渇水期で水量が少ない)


長賢寺  放光山 長賢寺(ちょうげんじ) 真宗大谷派  高槻市萩谷404

 創建は文明8年(1476)とされ、一度火災で消失(1743)するが延享4年(1747)に再建される。
蓮如上人が、越前吉崎から小浜、丹波を経て摂津に入る途上で同寺に立ち寄った(1475)証として、蓮如上人腰かけ石が在る。


西法寺  本照山 西法寺(さいほうじ) 真宗本願寺派  高槻市萩谷592

蓮如上人が、越前吉崎から小浜、丹波を経て摂津に入る途上で同寺に立ち寄った(1475)証として、蓮如上人腰かけ石が在る